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旅の終わりとは・・・ ![]()
沢木耕太郎がたどった旅の完結編です。アジアからヨーロッパまで、彼の放浪の旅にずっと付き合ってきました。ラストに向けて何らかの大団円を期待していた向きにはあてが外れた感じを受けますが、旅が人生に似ていると言われている以上、あのラストのコメントも当然ながら受け止められるものでした。読者に半ば投げかけたような言葉であるからこそ、読後の感じ取り方もまた多岐にわたると思います。
旅の途中で出会った人々との触れ合いも本書の魅力です。最終巻でも人々との関わりが語られています。旅での経験が外国の人に魅力的に映るわけですから、その足跡と得たことは大きな価値を持っています。
26歳の自身の行動を少し客観的に眺めて記している40歳を超えた筆者が傍らに寄り添っているようにも感じました。時折、20代の青年にしては、思索的でどこか観念的な部分が見え隠れして、実際の旅の行動とその筆運びに微妙な距離感を感じながら読んできました。
その違和感の行き着くところがラストのメッセージなのかも知れません。実際の旅には必ず終りがあり、それを受け入れることで一応の旅の完結を見るわけですが、ノンフィクションの形態をとった青春物語は、必ずしも現実的な旅の終わりを欲してはいないわけで、旅情とある種の距離感をもった終りのコメントはリンクしているように感じました。
多くのバックパッカーの愛読書であり、したくても出来ない自由な放浪の旅は発売以来多くの読者を得てきました。人生に閉塞感を感じ、何らかの打破を考えている人にはとても有用な書籍となることでしょう。
エヴァー・グリーンの輝きをもった書として次の世代に読み継がれる本の一つに位置づけられると思います。
わかっていることは、わからないということだけ。 ![]()
スペインのマドリードで昼は市を、夜は居酒屋をうろつく中で沢木さんは段々、無の感情に
蝕まれていきます。そこで懊悩してる時に、思い出したのがタイで会った夫妻に言われたこの
言葉で、そこに答えを見つけようとする、、、僕はこの深夜特急を最初から読んで、ずーっと
思っていたが、この人は何でこんなに真面目、いや誠実なんだろうと。。表面的な無鉄砲な
ユニークさはあるが、内面は誠実そのもの、常識人だし、大人びてるし、保守的だし、確かに
育った世代もあるかもしれないが、この人は誠実そのものだと思う。
そう考えて振り返ると、深夜特急が何故こんなに面白いと思ったとき、この内面の深さは
結構あるんじゃないかなぁとね。普通(普通の26才、まぁまだ青年だよ)の人にだったら
きっと、もっと表面的、センス的な所、フィーリング的な所が大事だろうし、もしくはもっと
単純か、逆に理屈っぽいかのどっちかだろう。つまり沢木さんが見たその国や街、あるいは
市場や広場、とりわけ人々への内面へ内面への観察力や、もしくはそれが一番大事とする
精神があるからこの本は面白いんだろう。
そしてそうゆう人柄が行き着く先々で縁を作るんじゃないかとね。
だから結局、このいつでも誠実に考え抜いてる人が出した結論が最後、あのような結論じゃ
ないのかな。多分、旅に終わりはないなんてキザな発想じゃなく、そこに道があれば、
考える事、悩むことはいくらでも増えるし、否応なしに対応しなきゃいけない事柄がいくら
でも出てくるその過程、その過程を楽しむもんなんだろう旅も人生も。
それにしても途中からは自分も旅をしてるような気分になってましたよ(笑)。贅沢な時間
でした。
ワレ到着セズ ![]()
言わずと知れたバックパッカーのバイブル。
香港からトルコまでの面白さにはさほど争いは無いと思う。
しかし、この6巻で冒険物語を締めくくるのに相応しい
壮大なラストを期待した読者は少々拍子抜けするかもしれない。
私も最初は疑問であったが、その意味を知ったとき、
この小説は全く期待を裏切っていないどころか更なる可能性を示唆して
フェードアウトしているということに気付いた。
つまり、こういうことである。
サグレスにて旅の終わりを決意した『私』は
目的地と思っていたロンドンの中央郵便局に到着するが、
それは単なる勘違いで、最初から目的地なんて存在しなかった。
そこで再び考えを改めるのである。
『だったら、どこで旅を終えてもいいじゃないか』
そして、気の向くままにアイスランドへと行くのだ(多分)。
『ワレ到着セズ』とは『旅に終わり(目的地)などない』という
これほどまでにシンプルなメッセージを強く発しているのである。
バイブルの名に恥じない、これ以外は考えられないほどの最高のラストだと思う。
長旅の終わり ![]()
イタリア、モナコ、フランス、スペイン、ポルトガル、再びフランス、そして最終目的地のイギリスとヨーロッパを旅しています。
最終目的地が近いのに、旅の終わりを決断できず、なかなかそこへ行くことができない心境というものが伝わってきます。
ポルトガルで旅の終わりを決断した後もパリで数週間過ごすということもあり、気の長いたびであったと感じました。
自分もそのような旅に出たくなりました。
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