沢木耕太郎 Search 沢木耕太郎 沢木耕太郎 沢木耕太郎深夜特急〈4〉シルクロード (新潮文庫)
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by 沢木 耕太郎 Search 沢木 耕太郎 沢木 耕太郎
Customer Reviews:青春発墓場行 
第4巻から、本題のロンドンを目指しバスを乗り継ぐ旅がスタート。ようやくインドを抜け、パキスタンからイスラム圏に入り、沢木は前に進むことの快感を覚え、旅の加速度を増していく。今は決して入れないアフガニスタン・カブールで滞在した後は、知人がイランの首都テヘランにいることを知り、飯をおごってもらうため無我夢中で先を急いだりと、せわしなくシルクロードを抜けていく。
アフガンに行ったことのある人の写真を見たことがある。自然は荒削りなままに美しく、人々もまた、険しさの中に優しさを湛えているような表情をしている人が多かった。沢木はカブールでホテルの客引きをやることになるが、それを命じたホテルの若きマネージャーは、貧乏旅行する旅人に対して辛辣な言葉を放つ一方どこか抜けてて憎めない感じで、自分のイメージしてたアフガン人と合ってて面白かった。
第4巻から本当の意味で旅が始まったからなのか、旅そのものの加速度が増したからなのか、沢木はヒッピーたちとの別れや、『ペルシャ逸話集』から旅の終わりの先にある「真っ当な生活」に思いを馳せていたり、孤独を噛み締めるような描写が目立ってくる。From Youth To Death=「青春発墓場行」とか、「グッド・ラック」とか「ハロー・グッドバイ」とか、出会いと別れを繰り返す旅路の中に、センチメンタルな響きを持った言葉が登場し始める。
それにしても。オバマはアフガンの治安維持のため増派を決めたものの、パキスタン情勢の悪化も相まって前途は多難。イランも大統領選後に混乱があったし、旅人がこれら国々に再び安全に入れるようになるのはいつのことになるんだろう……。
さあ、今夜はたくさんお上がりなさいね 
オリジナルは1986年5月リリースの『深夜特急 第二便』。本書はその後半部分を文庫化したもので、1994年4月25日リリース。文庫化の巻末には今福龍太氏との1993年2月掲載の対談『終わりなき旅の途上で』が加えられている。
『4』はインドを出発し、アフガニスタン→イランとシルクロードを西へと向かうところである。凄く意外だったのは建築家の磯崎新氏との親交だ。まだ無名だった頃から、奥様で彫刻家の宮脇愛子ともども再会を喜び合うシーンが出てくる。再会時の豪華な一食のために旅路を急ぐのが面白い。また、奥様の挨拶より先の『さあ、今夜はたくさんお上がりなさいね』が可笑しい。
ここでも様々な人に出会う。印象的なイスラムの老人たちの様子が心に残った。
今では辿ることが難しくなったシルクロードのバスの旅 
旅に危険はつきものですが、政治情勢が不安定な国の旅は現在では難しくなりました。この「深夜特急」の第4作は、情報の少ない国々の魅力がダイレクトに伝わってきました。たとえそれが30年前の姿であったにせよ、バックパッカーにとって本書はバイブルのような存在でしょうから。
インドのアムリトサルからパキスタンのラホール、そしてラワール・ピンディーへ向かう長距離バスの荒っぽい運転は日本では考えられない凄まじさでした。理解を超える状態を体験するから旅の醍醐味を味わえるのでしょうが。
アフガニスタンへの旅も今では大変難しいルートになっています。ペシャワールからカイバル峠を越えてカブールそしてカンダハル、実に魅力的なルートですし、30年前の治安の良さを感じました。
カブールのアベズ・ホテルでの客引きの体験を通して、若者の生き方の違いを明確に示したわけで、生きることと旅の本質的な違いも浮き彫りにしたように感じました。
有名な建築家の磯崎新氏と彫刻家の宮脇愛子さんとの出会いもまた旅の触れ合いと人情の温かさを感じます。イランのテヘランでの街の魅力は、魅力的にかつ具体的に描かれています。「イランの京都」のイスファハンでのモスクの情景と祈りのシーンは印象的でした。挿入されているモハメッド・アリとジョージ・フォアマンの「世紀の一戦」をテレビ見たというシーンは、共有できる思い出でした。
イスファハンのバザールの老人との間で繰り広げられる時計売買のやり取りで感じる筆者の優しさと思いやりが、この長旅を筆者と一緒にたどる読者にとって清涼剤となっていることでしょう。
イスラムの国々に行ってみたい 
著者はバスに乗ってパキスタンからアフガニスタンそしてイランへと旅を続けます。
イスラム圏の国々は現在アメリカと敵対していて、そのアメリカと同盟関係にある日本にとってはこれらの国々はどちらかというと危険で怪しげなイメージがあります。
でも、時計売りのオジサンとか、客引きをさせるホテルの若造とか、バスに乗ってきた親切な役人とか、登場人物は皆個性的で魅力的です。
この本を読むと大寺院でコーランの朗誦を聞いたり、露天でカバブを食べ歩きたい気分になります。
蒼味を帯びた風 
このシルクロード編を読んでいると、文中でも使われてる蒼味を帯びた風がスーッと吹いてく
るようなそんな感じを受ける。最初の方の勢いというものが薄れていき、著者自身の内面描写
にスポットが当たる部分も多い。だが迷い迷う姿には誠実さがあるような気がした。
ここでは乗り合いのバスがメインで淡々と進む所があるので、ある種起伏に欠けるが、それで
も一台のバスの中に多国籍の放浪者達が集まる画は想像しただけで何か面白いし、バスの窓か
ら時折覗く景色に非常に心が揺れるね。淡々としてるが、そこここに微妙に違う色があって
感慨深いね。
最初の香港編から物乞いはずーっと出てきたが、ここで登場したロッテルダムの男という青年
が、ほぼ限りなく文無しに近いのに、それでも物乞いの子供たちに自分の金をわけてやる姿に
は感動したし考えさせられたね。著者もそこで衝撃を受けて、ある意味解放されて自由に
なったと書いてるが、ほんとあげるのが良いとか悪いとかの理屈じゃないのね。生きるのも
生きれるのも理屈じゃないと、、、。
ここから旅も冬に突入するのかも、蒼味を帯びた風が吹いたとき、それがどこから吹いてるの
かと前に進めるか、その冷たさに震えて立ちすくむ、もしくは終わってしまう、そうゆう放浪
の旅独特の転機を垣間見た気がした。
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